版画等に描かれた原3

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[3] 東海道棟方板画  原 「裾一文字」

 棟方志功 自画、自刻、自刷 昭和三十九年 駿河銀行蔵版

 この「東海道棟方板画」は駿河銀行(現 スルガ銀行)が創業七十周年を記念し、棟方志功に昭和三十八年三月に製作を依頼、翌昭和三十九年八月に完成した六十二景からなる大作である。志功は原の図製作に当り、次の様に書いている。
 「この富士山はいろいろ方法をかえて数かずの版下を描きましたが、最後にいちばん簡単で、いちばん単純な構図が、この裾の一文字を入れないときの構図でした。けれども、どうもこれだけでは、なにか自分の絵描きとしての思いというものが入らないと思い、なにか、この中に自分の秘密を入れようと思って、この裾に只一本の白を入れたのです。これが非常に利いて来まして、見ていて赤くも見え、青くも見え、紫にも見え、この富士山の変化、融通自在をもっている万全の美というものの思いができるように上がったのがうれしくありました」
 棟方志功(明治三十六年〜昭和五十年) 青森生れ、初めは画家志望であったが、版画家川上澄生を知り、版画に転向。平塚運一に師事、柳宗悦らの感化で「板画」と称する独自な画風を切開く。サンパウロ国際ビエンナーレ展で最高賞を獲得し、国際的評価を得る。昭和四十五年文化勲章を受賞。

 
棟方志功 作  原 「裾一文字」  駿河銀行蔵版

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