版画等に描かれた原4

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[4]  東海道五十三次 十四   原 「甍(いらか)富士」

 
関野準一郎自画 自刻、自刷、  昭和三十九年十月   竪特大木版画(縦42cm、横45cm)

 版画家関野準一郎は昭和三十九年より昭和四十九年の10年間に渡り、自画、自刻、自刷の「東海道五十三次」の特大木版画を製作している。
 原の図は大担にも図面一ばいに屋根瓦を描き、その中に写った逆さ富士を白と黒系統の色でまとめた漸進的な構図は超現実世界の雰囲気を醸し出している。彼は原のこの構図の着想動機を著書の中で次の様に記している。
 『蒼空いっぱいにひろがる崇高な富士は苦手だ。「原」では美しい富士山に、かぶとをぬいで写生を投げ、宿に帰って、一杯やることにした。夜中に手洗に起きた。青白い月の光が、キラキラと甍に降っている。その向うのウルトラマリンの大空に凄艶な富士山。「甍富士」−これを版画に作ろう。甍に投影した富士の画題を得、興奮して、少時、眠れなかった。』
 製作者関野準一郎(大正三年〜昭和六十三年)は青森市生れ官展初入選後、上京し、版画家恩地孝四郎に師事、国画会会員となり、海外の多くの国際版画展で受賞、昭和四十九年東京新宿の伊勢丹デパートで東海道五十三次版画展開催、現代版画界の第一人者であった。

 
関野準一郎 作  東海道五十三次 原 「甍富士」

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