浮世絵に描かれた原 08

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 [08]  五十三次名所図会 十四 原 阿し鷹山不二眺望

 
初代歌川広重筆  安政二年七月  蔦吉(蔦屋吉蔵)版  竪大判錦絵

 
一般にはこのシリーズが竪(たて)型版である為、竪絵(たてえ)東海道と呼ばれ、広重晩年(59オ)の作品である。
 広重の東海道物は大体において、横型の風景画が多いが、彼の竪型物にはこの名所図絵の様に、風景を中心としたものもあるが、後に紹介する人物、美人等を中心に配し、風景を背にした非常に味わいあるシリーズも残している。
 この名所図会はほとんどが鳥瞰図で描かれ、町並み等に遠近法を用い、横判では見られない雰囲気をかもし出している。
 原の図は浮島ヶ原、愛鷹山を前面に大きくそそり立つ富士山の雄姿を画面を突き出して描き、街道には家並みの前を行きかう旅人のにぎわいを描いている。
 名所図会には、他にちりめん絵(摺り上げた版画を棒にまき、もみちぢめて、ちりめんのような効果を出したもの)、明治になって摺られたもの等が見られる。
 ちなみに、名所図会の沼津(足柄山 不二雪晴)の図は、吉原(不二の沼 浮島ケ原)、藤川(山中の里 別名宮路山)の図と共に、このシリーズの中の傑作の一つに数えられている。

五十三次名所図会 原

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