浮世絵に描かれた原 25

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 [25] 雙筆五十三次 はら

 初代歌川広重・三代歌川豊国画 安改元年八月 改印 丸久(丸屋久四郎)版 彫竹(横川竹次郎) 竪大判錦絵

 
このシリーズは広重と豊国との雙筆(合作、描き分け)になる東海道続絵である。各絵の上部の宿駅の風景を広重が描き、その下に各宿に関係ある人物を豊国が描いている。二人の代表的浮世絵師がそれぞれ、得意とする分野を分担している点、興味深い。
 広重描く原の風景は、画面右下に柏原立バと置字があり、画面中央の雄大な富士山はここから描いた事がわかる。又、下の豊国描く人物は前回と同じく、柏原名物の白酒売りの立姿を描いている。柏原の白酒(もち米から作られる甘い乳白色をした酒)・甘酒・うなぎの蒲焼きは、富士の眺めと共に旅人に暫しの安らぎを与えてくれた。
 はたして白酒売りの姿が絵の様であったかは不明であるが、錦絵を飾るにふさわしい歌舞伎役者のあで姿をかりて描いたものと思われる。
 婦人の持つ扇に白酒の字、樽の中にも富士の白酒、又婦人の着物には目出度い言葉がにぎやかに書込まれている。
 白酒は一般に山川白酒(瀬を流れる山中の水は白く濁っている所から)として知られるが、街道一の富士山が見られる当地では富士の白酒・富士見白酒とも呼ばれた。

 

雙筆五十三次 はら 柏原立バ 富士の白酒

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