浮世絵に描かれた原 36

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 [36] 書畫五拾三驛  駿河 原 富士の根方古事 日本武尊

 歌川芳虎画  明治五年  沢村清七版  竪大判錦絵

 このシリーズは上部に文人墨客の文章と絵、下部には各宿駅ゆかりの故事、伝承や風景が描かれている。
 原の図は、上部に頼山陽の徐福伝説(始皇帝の命により不老不死の薬を求めて蓬莱の国=日本に渡ったが見付られず没したといわれる)と富士山をうたった
「秦皇採薬終難逢 東海仙山是此峰 萬古天風吹不折 晴空一朶玉芙蓉」
という漢詩と一梅斉の富士山、富士沼(浮島沼)の絵、下部には草薙剣で凶賊を退治する日本武尊の勇姿が描かれている。
 一般には焼津・草薙地方の話として知られている一方で、古来よりこの話の舞台は浮島原であるとの伝承もあり、「水鏡」や「元享釈書」等の古書にはこの事が記されている。本図はこれらをもとに描かれたものと思われる。
 歌川芳虎は、作画期は天保〜明治二十年頃、歌川国芳の門人で姓、永島。名、辰五郎。一猛斉、猛斉、錦朝楼等と号し、武者絵、合戦絵等を得意とし、又横浜絵、明治開化絵、西南戦争絵等も多く描き、芳幾、芳員等と共にこの頃の歌川派の代表的浮世絵師だが、師と不和となり、破門されたといわれる。

書畫五拾三驛  駿河 原

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